中央クリニック

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男性不妊外来
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中央クリニックは特定不妊治療費助成事業指定医療機関です。
お住まいの地域によって助成内容などが異なりますので、詳しくはお住まいの県・市町村のホームページ等をご覧下さい。
なお、当クリニックは栃木県や茨城県以外の地域にお住まいの方でも助成を受けていただくことができます。
詳しくは、窓口またはお電話にてお問合せください。

不妊症の治療

一般不妊治療

一般的な不妊治療とは?またその知識を深めるためにどんなことが必要でしょうか。
さらにどんな流れで治療するのか見ていきましょう。

  • 一般不妊治療とは その目的と方法を理解する

    一般不妊治療は従来から行われてきた基本的な治療法です。大まかには、カウンセリングからはじまり、不妊症の検査で解説したような内診・基礎体温の測定・精液検査など各種検査をしたうえで、性交のタイミング指導から人工授精までを行います。

    さて、不妊治療においては患者さん1人ひとりに合った治療法を選択するのが基本です。治療法の選択については、患者さんの年齢、不妊期間、他施設での治療内容、当クリニックでの検査結果、そして患者さんの希望を加味したうえで総合的に判断しています。一般に不妊治療は時間がかかるものですが、当クリニックでは治療を開始してから2年以内に子供を授かるような治療計画を立案しています。その際、患者さんにとって身体的・経済的にも負担がかからないようにしながら、できるだけ自然に近い形で妊娠できるような配慮をしています(以下に解説する具体的な治療方法や手順は、とくに大きな不妊原因を認めない患者さんのケースです)。

  • 不妊治療についての知識を高める

    ● 不妊学級

    患者さんのサポートとして、治療の内容をわかりやすく解説した中央クリニック公開講座「不妊学級」を定期的に実施しています。

    妊娠の仕組みから不妊になる原因、そして、さまざまな検査や手術の内容についてスライドやムービーを使って詳しく解説します。男女双方が不妊原因や治療法について知っておく必要があるので、できるだけお二人揃っての参加をおすすめします。

    ● カウンセリング

    不妊治療は、患者さん個々人の症状や検査結果に合わせて適切な治療を施すものです。そのため、治療法は一様なものではありません。今後行う検査の詳細、治療手段、将来的な見通しを含めたカウンセリングを随時実施しています。

    また、不妊治療は患者さんのプライベートな部分にまでおよび、精神的な負担を生じる場合もあるので、心のサポートを含めたカウンセリングが必要です。治療方法や体のコンディション、そして心の悩みなどについては、当クリニックの不妊カウンセラーに相談してください。電話やファックスでも受け付けています。

    ● 情報交換

    不妊に悩む患者さん同士のネットワークづくりとして、定期的に「おしゃべりサロン」を開催しています。治療に関することや個人的な悩み、そしてプライベートな話など何でもOKです。情報交換の場として、お茶を飲みながら気軽に会話を楽しんでください。

  • 不妊治療の一例

    ● 最初の6カ月間<基本的な検査を行い、性交のタイミングをアドバイス>

    一般不妊治療の最初の6カ月間は、不妊学級に参加したりカウンセリングを受けながら、6大基本検査からスタートします。主に基礎体温の測定、頚管粘液の検査、経膣超音波診断などを行いながら、場合によってはLHチェックで排卵日を予測し、適切な性交のアドバイスによって妊娠を促します。これらの検査は1~2カ月で終了します。

    ● 次の6カ月間<薬剤や注射により排卵を促進>

    次の6カ月間では、薬物療法によって良好な卵胞を育て排卵を促進させたり、黄体機能を賦活化させるための治療を行います。

    【 クロミフェン療法 】

    飲み薬の排卵誘発剤で、軽度の排卵障害や黄体機能不全の場合に処方します。この薬は、生理不順の人やときどき排卵のない人には効果的ですが、長期間にわたって生理のない人や性腺刺激ホルモンの分泌に障害のある人には効果がありません。

    実際には、生理が起こってから2~5日目より服用をはじめ、計5日間にわたって飲み続けます。飲み終わって7~14日ほどすると排卵が起こります。

    【 ブロモクリプチン療法 】

    女性の体は、赤ちゃんに授乳をしている時期は妊娠しにくい体質になっています。これはプロラクチンという母乳を出す乳腺刺激ホルモンの働きによるためです。しかし、何らかの原因で、妊娠していない人のプロラクチンの値が異常に高まることを高プロラクチン血症と呼び、これが排卵障害につながります。

    当クリニックではテルロンまたはパーロデルという飲み薬を使い、プロラクチンの値を下げて排卵を促す他、生理が無くなった場合の処方としてもこの飲み薬を使っています。

    ● さらに6カ月から1年間<排卵を促しながら、適宜人工授精を行う>

    排卵誘発を繰り返しながらも1年以内に妊娠に至らなかった場合は、さらに半年から1年の間に排卵誘発を継続します。それと同時に、子宮内へ直接精子を注入する「人工授精」を合わせて行います。

    【 HMG-HCG療法 】

    クロミフェン療法で妊娠に至らない場合には、注射によるHMG-HCG療法で過排卵を促します。HMG(薬名・ヒュメゴンなど)は閉経後の女性の尿から抽出したホルモン剤で、これを1~2週間連続して注射すると卵巣の中で多数の卵胞が成長します。その後、経膣超音波診断で卵胞の生育度合いを確認しながら、直径20mmほどまで成長した段階でHCGを注射します。HCGは胎盤から抽出したもので、卵子を成熟させ卵胞の破裂を促すホルモンです。

    この治療を受けるには毎日続けて注射しなければならないため、遠方から来院している患者さんにはお住まいやお勤め先近辺の病院を紹介し、そこで注射することも可能です。

    【 人工授精(AIH)】

    膣内に多くの精子が射出され、精子自らが子宮腔を遡上して卵管内を泳いでいくのが自然な姿ですが、頚管粘液の量が不十分であったり、その性状が悪かったりすると妊娠成立の可能性が低くなります。また、射出された精子数が不十分であったり、運動性が悪いなどの場合も同様です。  この問題を解決するため、精液を子宮腔内に直接注入し、精子の遡上を助けるのが従来から行われてきた人工授精です。人工授精という言葉はいささか大仰な感じがしますが、言い換えれば「子宮内精子注入法」であり、通常の性交による妊娠率と極端には変わりません。そのため、不妊治療の中でも自然妊娠に限りなく近い治療法といえるでしょう。

    さて、射出された精液は必ずしも無菌状態ではなく、細菌が混入している場合があります。そのままだと卵管に感染を起こす危険性があるので、子宮腔内に注入する精子は洗浄精子を使うのが一般的です。洗浄精子にするためには以下の2つの方法があります。

    人工授精(AIH)

    精子の遡上を助ける目的で行われる人工授精は、注射器で洗浄精子を子宮腔内に注入する。注入後は30分程度安静にしていれば、日帰りでできて、入院する必要もない。

    [遠心分離法]
    精液と培養液を混合し、遠心分離器にかけて細菌や異物を除去します。この方法では、精子の濃度は原液の5~6倍に濃縮され(洗浄濃縮精子という)、その運動性も幾分上昇します。
    [スイムアップ法]
    より運動性の高い精子を集める方法としてスイムアップ法があります。特殊な試験管の中にあらかじめ濃縮した精液を入れ、その上に培養液の層をつくります。その培養液まで泳いできたものを集めた精子をスイムアップ精子と呼びます。これは、極めて運動性のよい精子が回収される確率の高い方法です。

    さて、この人工授精は10回くらいまでは治療回数に比例して累積妊娠者数は増加しますが、それ以上になると妊娠率は次第に低下してきます。そのため、人工授精で妊娠に至らなかった患者さんに対しては、次の章で解説する高度生殖医療が必要になります。

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